2005年02月25日

★ルパン三世アニメ版はファーストシリーズが最高!

ルパン三世のアニメシリーズで一般に親しまれてているのはルパンが赤ジャケットを来たシリーズだがそれ以前の青ジャケットの1stシリーズこそが傑作なのだ。
もともとはアダルトな本格派ハードボイルド作品として監督・大隅正秋、作画監督・大塚康夫で1971年に放映開始。意欲作であったが視聴率はふるわず、あわてた局側は大隅を降板させ宮崎駿・高畑勲の後のジブリ組を起用、子供向けコメーディータッチに急遽路線変更したのだった。
当初のルパンのキャラ設定は祖父アルセーヌ・ルパンの残した莫大な遺産を相続し巨大犯罪組織ルパンシンジケートを従えた「フランス貴族」のイメージ。宮崎それを「愉快なイタリアの貧乏人」にかえたと言う。当然、宮崎と旧来のスタッフとの間には確執があったらしい。ほとんど脚本は仕上がっていたため、中盤は部分的手直しにとどまり、宮崎色が出るのは後半3分の1のエピソード。しかし路線変更もむなしく低視聴率のまま2クール半年で放映は終了した。
ところが再放送を重ねるごとに人気が上昇! 1978年に新シリーズがスタートすることになった。当時宮崎と大塚が他の作品の製作中だったなどの事情で主要スタッフは総入れ替え。ルパンが赤ジャケットを着た新シリーズはソフト路線をひきつぎ、開始時から好視聴率だったため父兄層の批判を意識してハードテイストは極力押さえられた。その結果、毒にも薬にもならないライトな娯楽作品として長寿番組化したものの、1stシリーズ以来のファンには大きな不満を残したのだった。
1st前半ではルパンは薄笑いをうかべ敵を追い詰める残忍なキャラで、作品にはヴァイオレンスとエロスの香りが濃厚に漂っていたものだった。とくに若松孝ニ作品を手がけていた大和屋竺脚本の第2話「魔術師と呼ばれた男」は、ルパン全シリーズ中でも最高傑作であると同時に大和屋脚本の最高傑作とも言われている。「殺しのNO1」の座をかけて殺し屋パイカルがルパンに挑戦、さらに悪女ヒロイン峰不二子を張り合というハードな作品だ。赤ルパンしか知らない人はこの一本だけでも見てほしい。
赤ルパン放映中その人気を受けて二本の劇場用作品が制作公開されている。一本目の『ルパンVS複製人間』は劇場用ということで子供向きの制約から逃れファースト前半のテイスト、悪人ルパンの蘇った傑作となり興行的にも成功をおさめた。二本目は宮崎駿監督の『カリオストロの城』でこれが世界の宮崎の劇場第1作なのだが、あまりにも宮崎テイストが全面に押し出され、善人ルパンを描いた異色作となった。実は初公開時には興行的に失敗しており"正統派"ファンには評判が悪い。何せ「峰不二子のような淫らな女性は嫌いなんです」と言い切るロ○コン宮崎には本来ルパンは向いてなかったのでは?
テレビシリーズパート3の後、数本の劇場作品とテレビ2時間スペシャル版でシリーズは継続しているが作品の質はお世辞にも良いと言えない。ただし『 EPISODE:0 ファーストコンタクト』はタイトルが暗示するように1stへのオマージュに満ちた作品でファンにはおすすめ。


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2005年02月14日

仮面ライダー、衝撃の最終回

テレビ放映とほぼ同時に1971年から雑誌連載された石森章太郎(後に石ノ森)の漫画版は、テレビ版に比べハードな作りだ。漫画版ではあの「変身」はなく、本郷猛、一文字隼は改造人間だけど外見はもとの人間のままで戦闘時に仮面を被るまさに「仮面」ライダー。もはや生身の人間でないことに苦悩し、また自分と同様もとは人間だったショッカーの怪人を倒すことにも深い哀しみを漂わせる。
衝撃的なのはそのラストエピソードだ。ショッカーを世界支配と関係なく幼稚園バスをジャックするなどしてただ人々に「ショック」を与えることだけを目的とした集団とみそこなってはならない。一文字とFBIの滝がつきとめたショッカーの「10月計画」。それは日本政府および大手電気メーカーと結託し、全国民にコード番号を振り当て、新型TVと腕時計を極端な安価で流通させ、TVから発する命令電波を腕時計で受信させて人々を巨大コンピューターに管理させ操らせるというものだった!
その野望はライダーたちの活躍で阻止される。今から思うとほとんど予言的な感じもするが、巨大コンピューター・ビッグブラザーが世界を支配するオーウェルのデストピアSF『1984年』の類型と言える発想だ。手塚治の『火の鳥・未来編』やアシモフ−キューブリックの『2001年宇宙の旅』などと同時代の作品である。
ちなみにこの「仮面ライダー」の作画はほとんど『ゲームセンターあらし』のすがやみつるが担当していたとのこと。

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『仮面ライダー』石ノ森章太郎

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